こんにちは。N子です。仕事が忙しい9月が終わろうとしています。ブログの更新も久しぶりになりました。仕事や家事が多忙にも関わらず、この間N子は3冊分のオーディオブックを聴き、充実したお耳ライフを過ごしていました。これも全てオーディオブックのおかげ。オーディオブックに出会う前は、本を読みたくても、目と手を使わなければいけないので、1冊読むのに2ヶ月くらいは要していた。
今回はその中の湊かなえさんの「未来」を紹介します。この本は子供の貧困や虐待といった、普段生活していたら、自分には関係ないような話題に触れているけれど、それは本当に関係ないの?そんなに遠くない場所で起きている問題なんじゃないの?という疑問を投げかけてくれる作品。子供を2人育てたN子にとっては自分や子供たちの境遇がたまたま恵まれていたことについて深く考える作品になった。
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あらすじ
湊かなえさんの「未来」は、2人の少女が深夜のテーマパーク行きの夜行バスに乗るシーンから始まる。この小説のキーポイントである「未来」の自分から届いた手紙を夜行バスの中で読み返すシーンから始まり、その手紙を軸に、物語が展開していく、家族や人間関係をテーマにしたミステリー小説。この作品では、複数の登場人物の視点や人生が交錯し、それぞれの過去や心の葛藤が描かれているけれど、常にその中心にあるのは、家族の問題や、未来に向けてどう生きるべきかという問い。
物語は、それぞれの身に起きた貧困と虐待をきっかけに、登場人物たちが自身の選択や生き方を振り返り、未来に対する考えを深めていくという構成になっていて、登場人物同士の関係が少しずつ明らかになり、最後には伏線が回収され、読者が「未来」とは何かを考えさせられる展開が待っている。全体的に、過去と現在が交差する中で、その場その場の選択を経て、人々が未来に向かってどう前進していくのかが丁寧に描かれた作品。決してハッピーエンドではないけれど、それゆえに、読者に考える余白が十分に与えたれた作品になっている。
湊かなえさんが伝えたかったこと
この本の「あとがき」を聴いて、この小説は、ただ単なる子供の貧困や虐待というセンセーショナルな事柄を取り上げてストーリーに仕立てた小説ではないと知った。フルタイムで仕事をする一見余裕のありそうな(そうでもないのだけれど…笑)アラフィフのN子でさえ、自分ごとには目を向けても、周りにどんな生活ぶりの子供がいるのかまで想像に至らない。しかし、今日の日本では7人に1人が貧困状態にあるとされている中、そこの道を歩く小学生やバスに乗る子供が、貧困や虐待にさらされていないと、どうして言えるのかということを考えるきっかけとなった。
そう考えると、私の生い立ちや、私の子育ては幸せそのものだった。食べるものや身の回りの世話をしてくれる人に困ったことはなかったし、やりたいと希望したことに一生懸命に取り組むことができた。それは、幸せの連鎖。
それと同じように貧困や虐待も連鎖する。これは本当。そういう子供たちが私の周りにもいるかもしれないということを知ることの重要性を湊かなえさんはこの本に託している。皆さんもぜひこの本を手にとって欲しい。目を背けたくなるような酷い虐待や、荒んでいく心の動きや、それでも未来に向かっていこうとする人の強さをから、平和な日本にも日影側があって、そこでもがき苦しみながらも、未来を生きようとしている人々がいるということを考えるきっかけとなるはず。
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